エホバの証人と輸血

1985年、神奈川県川崎市で起きた「大ちゃん事件」。

当時小学5年生の男の子、大ちゃんが交通事故にあい、すぐに輸血が必要だったにも関わらず、かけつけた両親が「信仰上の理由により、絶対に輸血しないでください。」と輸血を拒否しました。

病院の医師や看護師が懸命に説得したにも関わらず、その信念を変えようとしなかった為、時間の経過と共に大ちゃんはどんどん衰弱してしまい、助かるはずの子どもの命が助からなかった事件。

当時大きな問題となり、映画化されたりもしました。(「監督:ビートたけし「説得」)

洗脳によって教えられた教理を、自分たちの信仰として、自分の子どもの命よりも優先させてしう…。

一般の人には理解できないことだと思うけど、実際に起きた事件です。

カルトの恐ろしさは、マインドコントロールによって、人としての感情や思考を完全に停止させてしまい、結果として自分の人生や愛する我が子の命でさえ奪ってしまうことがあるということです。

教理を絶対的に信じて、人としての自分の感情をどこかに追いやり、考えを停止してしまってるのに、本人たちにはその自覚がありません。 それを周りがいくら指摘しても(この事件の場合だと、どれだけ医師たちが懸命に説得しても)、それを悪魔の攻撃だと思ってしまい、神様に試されてるからしっかりしなくちゃ!と、より頑なに自分たちの信念を固めてしまいます。

なので、看護師の友人に昔聞いたことがあるのですが、医療従事者として病院で勤務する時に最初に、「エホバの証人の対応マニュアル」というのを学ぶそうです。

子どもの命に関わることと、日本で認められてる信仰の自由と、児童虐待、洗脳の怖さ…いろいろと複雑で根深い問題ですが、この事件をきっかけに、輸血拒否に関する法律ができました。

親が子どもの輸血を拒否する場合、今では一時的に親権が取上げられ、その間に必要な輸血ができるようになったそうです。これは子どもの命を守る上でも大きな進歩ですね

この事件をきっかけに、それまでにどんどん増えていってたエホバの証人の数が頭打ちになりました。それにその後のインターネットの普及でも、いろんな情報が入るようになり、入信者の数が減少しています。

それでも現在、日本には20万人以上のエホバの証人が居るそうで、心を病んでしまったり、脱会しても後遺症に苦しんでる人はたくさんいます。

(現役でも脱会してても) 心療内科や、カウンセリングを受けても、その当事者や経験した人でないと分からないこともあるし、なかなか自分の心を癒せずに苦しんでる人がまだたくさん居ます。

自力で脱出して、自分の人生を逞しく生きてきたサバイバーとして、私にできる形で、できることをしていきたい…。 そんな思いで毎回動画やブログをアップしてます。 

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